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売買事例 0904-B-0100掲載日:2009年4月
農道と建築基準法上の道路との関係
市街地近郊に築造された農道は、建築基準法上の道路になるか。
事実関係 | |
当社は開発業者であるが、先日地方の支店に出張した際に、市街地の近郊を、幅員が10m以上もある立派な農道が走っていたので、このような道路に接する山林などを買収し、建売住宅などを行った場合、その農道が建築基準法上の道路として使えるのかどうかが話題になった。 | |
質問 | |
農道が建築基準法上の道路として認定されることはあるか。 | |
回答 | ||
いわゆる農道のままでは認定されることはないと考えられるが、周辺が宅地化されたりした場合に、その農道を一旦市区町村道などに路線認定をしたうえで、道路法上の道路(建築基準法上の道路)として一般に供されることはありうる(東京都都市整備局)。 因みに、東京都においても、かつて練馬区内の耕地整理の際に築造された幅員3mの農道を区道として路線認定し、建築基準法42条2項道路として一般に供されたものがある(東京都練馬区建築審査課)。しかし、だからと言って、安易に農道の隣接地を買収するのは危険であり、開発許可や路線認定等についての都市計画や行政庁の動向を十分見定めたうえで行動を起こすべきであろう。 |
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参照条文 | ||
○ 道路法第8条(市町村道の意義及びその路線の認定) | ||
(1) | 第3条第4号の市町村道とは、市町村の区域内に存する道路で、市町村長がその路線を認定したものをいう。 | |
(2) | 市町村長が前項の規定により路線を認定しようとする場合においては、あらかじめ当該市町村の議会の議決を経なければならない。 | |
(3)〜(5)(略) | ||
○ 建築基準法第42条(道路の定義) | ||
(1) | この章において「道路」とは、次の各号の一に該当する幅員4メートル(中略)以上のもの(中略)をいう。 一 道路法(中略)による道路 二〜五 (略) |
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(2) | この章の規定が適用されるに至った際、現に建築物が立ち並んでいる幅員4メートル未満の道で、特定行政庁の指定したものは、前項の規定にかかわらず同項の道路とみなし、その中心線からの水平距離2メートル(中略)の線をその道路の境界線とみなす。(以下、略) | |
(3)〜(6)(略) | ||
監修者のコメント | |
回答のとおり、道路として認定されるかどうかは、行政庁の裁量にかかっているので、安易な見通しをしないことである。 たとえ、接している土地を買収しても、建築基準法上の道路として認定されなければ、そもそも合法的に建売住宅を建築することができない。 |