(公財)不動産流通推進センター編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、表紙において、特徴のある既存建物の有効活用事例を取り上げています。ここでは、その内容を転載し、ご紹介致します。
2023年06月21日公開
大正3年築の広い古民家を購入された施主様。一気に家全体のリノベーションをするのではなく、数年かけて少しずつ改修を楽しみながら進める計画で、今回はLDKをリノベーションしました。コンセプトは「ミッドセンチュリー」。古材が生み出す深いブラウンに合わせたブルーグレー・オレンジの内装が目を引くLDKは、骨董品・アンティークショップ巡りがお好きな施主様のこだわりを詰め込んだ空間に生まれ変わり、築100年超の古民家に新たな魅力を付加しました。
古民家という点で不安のあった土台の強度、新潟の冬の寒さは、しっかり調査の上での土台補強、断熱材、ガスストーブ設置のためのガス口新設でカバー。古い家を永く快適に暮らし継いでいくためにハード面の強化を行いました。そして今回このLDKを「人が寄り合うような、家の中心としての空間にしたい」というご希望のもと壁に向かっていたキッチンをステンレスのオープンキッチンに移動・変更し、以前廊下だった部分をLDKとして拡張したことで、より広々とインテリアを楽しめる憩いの場に。
窓に新たに採用した木製サッシは、外部の優しい下見板の風合いにマッチしています。枠の一部を内部の壁と同じオレンジ色に塗装することで統一感を持たせながらもアクセントをつけてくれます。
歴史的価値の高い大正時代の古民家を住み継ぐ中に、さらにアンティークの魅力と「住みやすさ」「現代デザイン」の融合という付加価値が生まれました。
所 在 | : | 新潟県五泉市 |
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築 年 月 | : | 1914(大正3)年1月 |
構 造 | : | 木造 |
間 取 り | : | 17LDK |
リノベーション面積 | : | 28.15m2 |
施工期間 | : | 約3ヶ月 |
設計・施工 | : | フクダハウジング株式会社 |
資料提供:フクダハウジング株式会社 | ||
「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2022」500万円未満部門最優秀賞受賞作品(フクダハウジング株式会社) |