不動産エバリュエーションWatching

(公財)不動産流通推進センター編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、表紙において、特徴のある既存建物の有効活用事例を取り上げています。ここでは、その内容を転載し、ご紹介致します。

2023年03月13日公開 

ビートルに乗ってリゾートへ? いえ、ここは団地の一室です。(2022年7月号)

表紙 サブ1 サブ2 サブ3 サブ4

施主様は以前にも団地物件のリノベーションでご縁があった、“趣味” で中古物件リノベーション・賃貸管理をする30代男性。今回も賃貸を見越して、駅近・日当たり良好・リノベーションがしやすい構造と3拍子揃った団地物件を購入し「また面白い物件を!」とご依頼いただいた。
住み手にはファミリー層を想定。ブルーを基調とした爽やかな色使いや、壁を取り払いワンルーム仕様にすることで家中どこにいても家族の気配を感じられる設計を実現した。
目玉は、ワークスペースと就寝スペースの間に配置したビートルのボディ。施主様が整備工場で偶然出会ったスクラップ予定の車体を「もったいない!」と譲り受け、この物件に置くことに。管理組合に相談し、耐荷重の確認・ベランダからのクレーン搬入・大工による組立や内部の造作を行い、コンセントも設置した。モニターを繋いで映画鑑賞部屋、ベッド、お子様のプレイルームなど住み手次第で色々な使い方ができる。また東西の壁紙に選んだのは、東は昼間、西は夕陽の海の景色。団地の一室で古い車に乗りビーチ気分を楽しむという、究極のアップサイクルを叶えた。
この物件には現在、施主様一家が暮らす。入居後に男の子が生まれ、夫婦で育休中だが「どこにいても家族の声が届くから良い」と、想定どおりの暮らしやすさを感じている。赤ちゃんは夕陽の壁紙を見て泣き止むことも。車に興味を持ち、ビートルの中で遊ぶ日も遠くはなさそうだ。


after

before

plan

物件名称明石大窪住宅
所 在 兵庫県明石市
築 年 月 1980年12月
構 造 RC造
リノベーション面積 71.82m2
リノベーション竣工 2020年10月
施工期間約3ヶ月
費 用 500万円(税込)
資料提供:株式会社フロッグハウス
「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2021」フリーダムリノベーション賞受賞作品(株式会社フロッグハウス)

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