不動産エバリュエーションWatching

(公財)不動産流通推進センター編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、表紙において、特徴のある既存建物の有効活用事例を取り上げています。ここでは、その内容を転載し、ご紹介致します。

2019年12月26日公開 

三角屋根のブロック造の家(2019年12月号)

表紙 サブ1 サブ2 サブ3 サブ4

Before
昭和48年に建てられた築43年の補強コンクリートブロック造の三角屋根の家。通称「三角屋根」と呼ばれるこの建物は、戦後の行政主導により「断熱」「すきま風」「凍上」「すがもり」などの対策を検討する中で、昭和28年制定「北海道防寒住宅建設等促進法」通称(寒住法)を具現化するモデルとして、住宅供給公社により建設が進められた北海道遺産とも言える貴重な建物。しかし、壁内結露や居住空間の狭さ、築年数の古さなどから今では次々に姿を消している。
After
ブロックの内側に施工されていたグラスウール内断熱を、180mm厚の外断熱(ビーズ法ポリスチレンフォーム)に改修。ブロック・鉄骨梁・床組み・小屋裏などを現しにすることで、築43年のビンテージな味わいを生かし、新築では実現できないリノベーションを行った。ブロックの躯体以外にも、外断熱材、外部左官や内部塗装の仕上げ材もすべて透湿性のあるもので施工することで、結露対策と断熱改修を両立。窓には高断熱木製窓(ペアガラス)を採用し、アルミや樹脂のフレームを上回る断熱性能を確保している。既存の天井断熱から屋根断熱に改良、小屋組みのトラス構造をロフトの床組み新設による構造梁補強で置き換えて住空間を立体的に広げることで、床面積以上の開放感を演出している。


after

before

plan

物件名称三角屋根のブロック造の家
所 在 北海道
築 年 月 1973年10月
リノベーション
面積
88.30m2
構 造 補強コンクリートブロック造
リノベーション
施工期間
3ヶ月
費 用2,600万円(税込み)
形 態自由設計リノベーション
間 取 りLD、K、Pantry、WC、UT、 Bath、2BR、WCL、Freespace、Loft
「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2016」800万円以上部門最優秀賞受賞作品(株式会社スロウル)

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