不動産エバリュエーションWatching

(公財)不動産流通推進センター編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、表紙において、特徴のある既存建物の有効活用事例を取り上げています。ここでは、その内容を転載し、ご紹介致します。

2019年03月26日公開 

FURNITURE半身浴(2019年3月号)

表紙 サブ1 サブ2

Beforeコメント:

Yさん夫婦は、「もう少し広い部屋に引っ越したい」と相談に来られました。もともと蒲田に住んでいて、今後も愛着のある蒲田に住みたいということで、そのエリアで物件を探しました。 見つかったのは、築45年のちょっと変わったマンション。メゾネットのようになっていて、玄関だけが2階にあり、3階に居室があるというお部屋です。部屋の両サイドにバルコニーがついているので、明るく風通しのいい好条件。 おふたりの希望は「広い部屋に住みたい」ということだったので、両側のバルコニーを生かし、外に向かって広がっていくような平面的な広さを強調した空間ができないかと考えました。

Afterコメント:

そこで提案したのが、棚やテーブルの高さを統一したフラットな空間です。家具も造作し、高さは70cm程度にすべてそろえました。通常、キッチンの高さは85~90cmなので、キッチンは他とあわせるために床を少し下げています。なんとなくプールに入っているみたいです。見えない水面のようなものがあり、空間が横に広がっていくように感じられるんです。 また、この部屋は階段が特徴的だったので、そこを中庭に見立てました。“中庭”を介して空間が繋がるよう壁を取ってワンルームにしました。入って右側にLDK、左側に寝室とウォークインクローゼットを作りましたが、寝室からリビングのバルコニーまで視界が通るように設計しています。 広さを演出するときには、シンプルな何もない空間を作るのもひとつの方法ですが、今回のように、水平の広さを感じさせたり、“中庭”を介して視線をつなげたりすることもできます。同じ部屋でも、作り方によって全体の印象は大きく変わるのです。

after

before

map

物件名称FURNITURE半身浴
所  在東京都大田区
間  取 1LDK
占有面積70.60m2(20.89坪)
主要用途住居
築 年 月1968年3月
リノベーション
竣工
2012年12月
「リノベーション・オブ・ザイヤー2013」総合グランプリ受賞作品(株式会社ブルースタジオ)

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