宅建マイスター試験制度研究会 実施報告
不動産流通推進センターでは、「宅建マイスター養成講座」について、上級宅建士としての位置づけをより明確にして、認定資格者の拡大と認知度向上につなげるため、平成29年2月23日に「宅建マイスター試験制度研究会」を開催いたしましたので、この度、議事の概要を下記の通りご報告いたします。日時
2017年2月23日(木) 10:00~11:00場所
不動産流通推進センター 大会議室出席者
藤木 賀子氏(スタイルオブ東京株式会社)金井 壮氏(株式会社アジアゲートホールディングス)
佐藤 正明氏(株式会社エフ・ビー・エム)
不動産流通推進センター職員7名
議事概要
1.現状
- ・宅建マイスター養成講座は2013年12月から現在までの申込総数が617名、宅建マイスター資格取得者304名である
- ・現行制度の3日間の集合研修では時間的・地理的制約がある
2.宅建マイスターに期待するところ
- ・多くの企業でマネジメントができる人材を求めている
- ・マネジメント能力を備えた宅建業務のスペシャリストを養成する役割を強化する必要がある
- ・実務の現場では、コミュニケーション能力とともに幅広い知識を備えた人材を求めている
- ・消費者サイドも自ら情報を得た上で購買行動を決定するようになってきており、顧客から指名される指標として宅建マイスターが「この人たちに頼めば安心だ」という位置づけになる必要がある
- ・宅建試験の知識が土台にあって、次のステップに進むことが望ましく、宅建マイスターとして幅広い知識を持つ必要がある
- ・宅建マイスターの資格は実務で“使える”ことが望ましく、より実務に即した内容を身に付ける必要がある
3.試験制度への移行について
- ・資格取得の勉強をすることで、顕在化していないリスクにも対応できる能力を身に付けることができ、資格による信頼性をアピールすることができれば良い
- ・業界全体の継続的なレベルアップを見据えた教育制度の中に宅建マイスターを位置づけたい
- ・宅建マイスターは頑張って目指す価値のある資格という位置づけで広く浸透させる必要がある
- ・資格取得のメリットについて
- ・自己啓発という動機に加えて、宅建マイスターが個人のブランド力の向上になるとともに顧客から選ばれる指標となることが望ましい。
- ・資格を取ることで「このステージに行けるんだ」という明確な到達点が必要
- ・情報交換ができる資格取得者が集まる“場”を提供する
- ・集合研修から試験制度へリニューアルして資格取得希望者への門戸を広げることを検討してはどうか
- ・有資格者の増加により宅建マイスター資格の認知度の高まりを期待する
- ・資格の信頼性を視覚化してお客様に「見える化」する
- ・既存の集合研修形式に加えて試験制度をリリースできるよう、実行計画を策定する
外部の有識者の方から、忌憚のない有益なご意見をいただきましたので、当センターとしては、より多くの宅建マイスターが活躍できるよう、「試験制度」への移行を図っていきます。