所有不動産を利用した高齢者の生活安定策に関する海外調査研究
所有不動産を利用した高齢者の生活安定策に関する海外調査研究について
平成27年国勢調査によれば、わが国の人口は大正9年の国勢調査開始以来初めて、前回調査から減少に転じました。一方、高齢化の進行も続いており、老後の安定した生活の確保は大きな課題となっています。不動産業界においても、高齢者からの老後や相続にあたっての相談が持ち込まれることは頻繁に生じています。そこで当センターは、欧米諸国において先進事例がみられる「リバースモーゲージ制度等の金融商品」及び「民事(家族)信託制度」などについて調査し、わが国における類似制度の普及の可能性と課題を探り、不動産業者がこれらにいかに関わっていくべきかを検討することとしました。そして、米国(ワシントンDC、シカゴ、シアトル)及び英国(ロンドン)、フランス(パリ)において、不動産市場の現状を含め、上記制度等に関する現地調査を実施し、その成果を平成28年3月に報告書として取りまとめました。
この報告書が、わが国の不動産業界にとっての新たなビジネス機会の創出に向けて少しでも参考となれば幸いです。
■ 所有不動産を利用した高齢者の生活安定策に関する海外調査研究 報告書 (約120ページ、5.46MB)
報告書の目次
- Ⅰ-調査目的と内容
- 01 調査目的と内容
- Ⅱ-各国不動産市場等の現状
- 01 米国不動産市場・住宅金融市場等の現状
- 02 英国不動産市場の現状
- 03 フランス不動産市場の現状
- 04 リバースモーゲージ市場の潜在需要
- Ⅲ-米国における老後の安定した生活の確保策
- 01 米国のリバースモーゲージ(HECM)について
- 02 米国の民事信託や成年後見制度について
- 03 CCRCを訪ねて
- 04 全米リアルター協会(NAR)による高齢者不動産ビジネスへの取り組み
- Ⅳ-英国における老後の安定した生活の確保策
- 01 英国のエクイティ・リリースについて
- 02 英国の民事信託や成年後見制度について
- Ⅴ-フランスにおける老後の安定した生活の確保策
- 01 フランス版リバースモーゲージ導入及びヴィアジェ市場、ヴィアジェ・ファンドについて
- 02 フランスの成年後見制度と信託制度整備
- Ⅵ-米英仏調査結果のまとめ
- 01 リバースモーゲージ及び類似商品比較
- 02 成年後見制度や信託制度の活用状況
- 03 総論
- 1.各国の特徴
- 2.我が国における対応を考える上での視点
- 3.不動産業界の取組みの視点