普通の宅建士と、宅建マイスターの違いは何か。
端的に言うと、「顧客にとって大切な情報」を提供できるかどうかです。
大切な情報とは、顧客の未来に影響する「内在リスクとその対処方法」に他ありません。
「宅建マイスター」は、目に見えないリスクや将来顕在化する可能性のあるリスクを予見し、調査・報告・リスク対応をして、安心・安全な取引を成立させ、顧客である売主と買主にCS(クライアント・サティスファクション: 顧客満足)を提供します。宅建マイスターの論理的思考は、次の4つのフェーズであらわれます。
トラブルを未然に防ぐためには、リスクを予見する視点を持ち、論理的思考でリスクの可能性を想定することが必要です。一見リスクとは呼べないような小さな不具合を多角的に捉え、立地や環境、対象物件の状況、顧客の利用目的などを論理的に組み合わせ内在リスクを的確に予見していきます。
予見したリスクの可能性について丹念な調査を行います。内容を明確にした上で、顧客に対して十分に説明を行い、納得を得た上で取引を成立させることが、宅建マイスターとしての役割です。
リスクが顕在化した場合やトラブル発生につながった場合の対処方法や解決策を提示します。その上で、顧客の納得を得て、合意事項・容認事項をとりまとめて取引を成立させます。重要なのは、十分な説明をすることで顧客の不安を取り除き、安心・安全な取引を成立させる条件を整えること、リスクが顕在化した際の対処について合意を得た上で契約を締結することです。
場合によっては、契約時期の延期、あるいは中止を提案する可能性もあります。何が何でも契約成立を優先するのではなく、顧客の満足を最優先にすることが重要であり、信頼感を醸成するポイントです。
内在するリスクを予見し、十分な調査を実施していてもトラブルは発生することがあります。トラブルが発生した時は、素早く顧客と会い、詳細な情報を入手して真摯な姿勢でトラブル解決に取り組みます。状況を素早く、正確に把握した上で、十分に顧客の意思確認をとりながら主導的に解決に当たります。フェーズIIIの対応をしっかりとることで、トラブル発生時も早期解決が可能となります。